存在しないものに捧げられる愛を

私の愛した虚構の話をします

もう一度、アイドルになる物語「アンプラネットーBack to the Past!ー」感想

ビジューおよびアムールの皆様、ごきげんよう
そうでない方はこんにちは。
今年もアイドル推してますか?


早速ですがアイドルステージ第四弾「アンプラネット」の新作、「アンプラネットーBack to the Past!ー」の話をします。

あの、新作、良かったです、とても……(浄化されて語彙力を失ったオタク)

「アンプラネット」初演で明かされた、彼らがアイドルになった目的。
アイドル活動が目的のための手段でしかなかった彼らが、約2年間のアイドル活動を経て辿り着いた答え。

君たちがその答えを出すのを、初めて出会った時からずっと待っていた。
そこに立ち会えたことが、見届けられたことが嬉しくて。
初日、ずっと泣き出したいような気持ちを堪えていました。

「アンプラネット」初演を見てあまり響かなかった人にこそ、この公演を見て欲しいなと思いました。

あと、品川Club exの円形ステージが最高でした!!特に2部のライブで縦横無尽に動き回るダンスフォーメーションが最早アトラクションのような楽しさ。
円形のステージには魔法がかかっていると思います。円形は裏切らない。

胸がいっぱいでまとまるかどうか不安ですが、詳細な感想に続きます。

「アンプラネット」初演、「アンプラネットーBack to the Past!ー」のネタバレを含みます。ご注意ください。)

 

 

 

「アイドルとは一体なんなのか、アイドルはどうやってできるのか、一緒に考えてみよう」

三日月のメンバー、青羽要様のそんな言葉から「アンプラネットーBack to the Past!ー」(以下、BttP)の幕は開きました。

改めて考えてみると、アイドルって一体なんなんでしょう。

ステージで歌って踊ればアイドルになのか。
きらびやかな衣装を着ればアイドルになれるのか。

要様は「仲間やファンが居場所を作ってくれる。その居場所が出来た時、人はアイドルになれる」(要約(間違っていたらすいません))と仰っていました。

ではアンプラネットはどうやってアイドルになったのか。
一緒に振り返ってみましょう。

前提1:アンプラネットとアイドル活動

以前も書きましたが*1、「アンプラネット」初演はドルステの中で異色作だったと思います。

他のアイドルユニットの本公演では、1部芝居パートでステージに立つために努力したり衝突したりする様子が描かれてきました。
そして2部のステージで実際にその成果を見せることで、より「この子達を応援したい!」と思わせる仕組みになっています。

一般的なアイドルが時間をかけてファンと構築していく絆を、ドルステのアイドルは、この「物語の力によるブースト」により一気に推し進めます。
それはドルステの特異性になると共に、恒常的に活動できないという弱みを補うことにもなっていたと思います。

「アンプラネット」初演は、海王星人である彼らがアイドルになる目的=「日音の中に眠る姉さんの魂を目覚めさせること」についての物語であり、ファンやステージへの思いは語られませんでした。
それは見方によっては「アイドル活動を目的達成の手段としか考えていない」というようにも見えました。

正直に言うと、そんな物語を見せられた後のライブでは「よっしゃペンライト振るぞ~!」という気分にはなりませんでした(振りましたが)

この時点、特に公演序盤では、アンプラネットはまだ「アイドルになりかけている存在」だったように思います*2


前提2:アンプラネットと美波日音

そんな彼らが、リーダーである美波日音をどう見ていたか。

「アンプラネット」初演の幕が開いた直後、海王星人としての自我を失いかけている彼ら(あるいは海王星人に乗っ取られる前の、本来の選抜10期生)は、日音の能力や人柄に惹かれて、「一緒にグループを組みたい」と主張します。

しかし海王星人として覚醒した後は、その思いも塗り潰され、日音を「姉さんの依り代」としか見ていないように見えます。

また、姉さんが目覚めれば日音の意識は追いやられる=姉さんと日音のどちらかしか存在できない、ということが仄めかされていました。
この時点で、未来に「姉さん」と「日音」のどちらかを天秤にかけるような展開が今後訪れることは予感していました。

・そしてBttP本編

過去にタイムスリップし、そもそも姉さんが日音の中に入ることを阻止して歴史を改変した彼ら。
現在に戻ると、日音は自分達のことを覚えておらず、自分達もアイドルではなくなっていた。
「アイドルになる理由」を消してしまったので、日音との出会いも「アイドルになる未来」も消えてしまった。
そこで彼らはようやく、美波日音の存在と「アンプラネット」という居場所が掛け替えのないものになっていたことに気がつきます。

このBttP、実質的に「アンプラネット」初演の次の話、ドラマで言うならば第2話です。
第1話で目的のためだけにアイドルをやっていた子達が、第2話でアイドルに目覚める。

その間にアンプラネットが何をしていたのかと言うと、ETLやミュージカライブ「ボクの名は」のようなイベントに出演し、実際にアイドル活動を行っていました。
一般的なアイドルと同じように、仲間とステージを重ね、ビジューからの声援を受けてアイドルになっていったわけです。

舞台初日を見ながら、正直、こう思いました。



「アンプラネットは俺が育てた」



と。

や、自分たちビジューがうちわ作ってペンライト振ってコールして、一緒に同じ時間を過ごしてきた訳じゃないですか。
その積み重ねの中で、ビジューが待つステージと日音を「居場所」として認識してくれたなら、こんなふうに思っちゃいませんか?ませんか。

閑話休題

そして彼らは、「姉さんを手に入れてアイドルではなくなる(日音との縁もなくなる)」改変後の現在と、「日音の中に姉さんが眠ったままアイドルを続ける」改変前の現在、どちらかひとつの選択を迫られます。

それに対してセシィが出した「どっちも頼む」という答え。
「欲しいものはひとつだけ」、家族と再会することが第一だった彼らが、依り代としか見ていなかった日音を「家族」と呼ぶまでに絆を築いていたこと。
また、姉さんの魂を手に入れてアイドルをする理由がなくなった彼らが、「アイドルをするためにアイドルになる」選択をしたこと。
もう胸がいっぱいになって、叫び出したくなりました。

「アンプラネット」初演で、近江蒼たち選抜10期生は「日音とアメリカで出会った」と言ってますが、恐らくこれは一緒にユニットを組むための嘘なんですよね。
しかし今回、「どちらも手に入れる」という選択を叶えるために過去にタイムスリップした彼らは当時の日音に会いに行く。
「日音と一緒にユニットを組むため」に吐いた嘘を、「日音ともう一度ユニットを組むため」に真実に変えたのが、めっっっちゃくちゃエモいなと思います。

今回の2部ライブ、今までカーテンコールを兼ねていた「with you」を初めてアンプラネットだけで歌い切りました。
この曲の、仲間と団結して未来に進んでいくような歌詞が、初演の後のライブでは正直空虚に聞こえていました。
「遠く先 目線は 遠く先 未来の僕達」
「僕らがこれから選ぶ道のりは同じ夢」
それが、まさに今回の物語を表しているようで、一語一句胸に刺さって泣きそうになってしまいました。

まとめ

今回の公演、ビジューとしては満たされまくった公演でした。
それだけに、エリィがいないのが惜しくてならない……!いや、いたけど……いたけどいない……
なんでいつも誰かしら1人いないの!!

ドルステ追ってて、こんな綺麗にお話に区切りがつくのも初めての経験なので、尚更フルメンバーじゃないのが勿体なかったです。
これはアンプラネットフルメンバーでまた本公演をやってくれるということでよろしいですね?

5人でのAURORA、またポミィのソロ新曲が聴ける日がくるのをずっと待ってます!



こんなにも愛している、こんなにも愛されてる「アンプラネットーBack to the Past!ー」感想


ここからは、ビジューの自分から、自分の中のアムールにバトンタッチします。

要様、やばい。
もとい、素晴らしい。

「みんなでドルフェス2015」ぶり、約2年半ぶりにお会いした要様。
かっこよさにさらに磨きがかかった要様。
「久しぶりにお会いして泣いちゃったらどうしよう(要様が)」なんて冗談で言ってたんですが、とんでもなかった。
堂々たるお姿でした。

会えない時間に、要様も色々な経験を積まれたのだと、お姿を見てひと目で分かりました。

(でもプライムーンの曲名を忘れた回は「俺達の知ってる要様だ!」と安心してしまって申し訳ない)

1部で日音やSOJ生に語る言葉に重みを感じました。
その単語が出てこなくても、三日月やフルムーン、アムールのことを考えているのが伝わってくる。
私の中のビジューも叫び出したい気持ちを抑えてる間、同時にアムールも叫びたくてたまらなかったです。

「待っていてくれる人がいれば、人はアイドルになれる」という言葉。
私達アムールが待っていれば、三日月はずっとアイドルでいてくれる。

「こんなにも愛している」
「こんなにも愛されてる」

「Thank you for...」の歌詞そのままだなと思いました。


あと、2部の衣装、最高すぎませんか……

三日月の銀衣装をバージョンアップしたようなゴージャスな衣装。
強い、強すぎる。
一部の人しか分からない例えなんですけど、「デレマスの初期衣装イラストを元にデザインしたSSR衣装」じゃないですか……SSR[灯台の照らす海]青羽要……

この衣装を着て三人揃った三日月が、どうしても見たくなってしまいました。


しかし最後の曲が「Thank you for...」なのはアンプラネット本公演としていかがなものか、と少し思ったのですが、ドルステ全体からの「また会える」という約束の歌だったのでしょうか。

要様プロデュースのアイドル「プライムーン」の活躍もこれから楽しみです。



→BttP感想(リボン編)に続きます

 

 

 

 

ここからは完全なる蛇足です。

「アムールばかりこんなに満たされていてリボンに申し訳ない」というアムールの声を目にしました。

どちらかと言うとリボン>アムールな人間な自分は、


「いやいやとんでもねえよ!?」


思いました。

私はプレゼント◆5がまた揃って現れてくれる日が来ると信じています。
確信と言ってもいいです。
だって彼らが「また会いましょう」と言って別れた後に、その言葉を違えたことはないから。

そして、その日に一回りも二回りも大きくカッコよくなったプレ5に会えることが本当に楽しみなんです。

だから、何倍もカッコよくなった要様にお会い出来て、その期待は間違ってないと思いました。
次に会うプレ5はこれもう絶対にやばいぞ、と。

プレ5に会えるその日がより楽しみになったので、私の中のアムールだけでなく、リボンもすごく満たされた公演でした。

その日が一日でも早く訪れますように!

(そして望む人が全員見れるくらい十分なキャパと日程でありますように!!!)

*1:

https://l4imaginary.hatenablog.com/entry/2017/06/18/195400

*2:「プレゼント◆5 side:三日月」も彼らのアイドルとしての心持ちは描かれていませんが、前身であるフルムーンで目覚めた「音楽への情熱」「仲間との絆」が三日月にも引き継がれているので違和感がなく応援できるのかなと思います